現地スタッフからの報告です。
パキスタンでの状況をご紹介しますと、パキスタンでは貧富の格差が激しく、経済的理由や宗教的思想などさまざまな理由で教育を受ける機会に恵まれていない子供がまだまだいる状況です。
また子供全員に教育を受けさせる経済力がない家庭では、男子の教育が女子よりも優先されることが多いことから、女子の就学率は男子に比べ低くなっています。しかし、女子の教育は次世代の子供の教育に大きく影響することからも、女子教育の促進は重要であり大きな課題となっています。
現在パキスタンでは、学費が安い公立小学校だと、月に数十円程度の学費で通学できるところもあり(教育の質は別として!)学費自体は払えるという家庭もあります。
それでも学校に行けない理由は、制服や文房具が購入できないためです。
これらが、生徒一人当たり年間千円以上のため、世帯収入が月数千円程度の貧困家庭が子供何人もを学校に送ることは困難な状況です。そのため、パキスタンでは女子の学費、と言っても制服や靴、文具などの費用を援助しています。
GPWは生徒20人をDhaka Ahsania Mission Pakistan(DAMP)という現地NGO団体を通して支援しています。
生徒の選択は、GPWの主旨に基づいてDAMPが校長、両親や生徒と面接を行い選択しています。定期的にDAMPが継続面接を実施しているほか、各生徒の成績表もGPWに報告を受けています。
生徒の意欲が高いかなど、経過も観察してくれており、DAMPにとってはかなり手間がかかっていると思いますが、信頼して依頼できる環境にあります。
パキスタンの現状では、地方の方がより学校に通えない子供が多く支援の必要性も高いです。しかし、治安状況が安定していないことからも、支援に当たってはまず自分達が目の届く範囲で活動状況が管理できる学校をターゲットにするのが現実的です。
Harumi