2016年3月25日金曜日

2015年度を振り返って


Precious Jane C. Domingo さん

2015年度は、1人の学生として、また子として、責任をもってやるべきことがたくさんありました。ときには、学校や家でやらなければならないことに対して、「やりたくないな」、「疲れているから休みたいな」と思うこともありました。特別カリキュラムの活動や課題、宿題やレポートがあったり、(家では)洗濯をしたり、家事を手伝ったりしなければならず、体を休める時間がとても足りなかったからです。

しかし、そんな中でも活動を終えたり、課題やレポートの提出を終えたりするとすごく充実した気持ちになりました。例えば、数学にまつわるジングルを製作したときは、練習やそれ以外に先生から出された課題のため、毎日のように夜遅くに帰る日が続きました。みんなでコスチュームも製作しました。しかし、私たちはコンペでチャンピオンになることは期待していませんでした。参加グループの中に強豪がたくさんいたからです。そのため、チャンピオンになったときにはみんな嬉しすぎて、飛び跳ね、笑いあって喜びました。そして、それまでの疲れは一気に吹き飛びました。

ジングルのコンペのあとにも、英語や道徳、社会科、化学などすべての教科で同時にアクティビティ、(他のテーマの)ジングル、演劇、アート、クイズ等さまざまな課題があり、私たちはそれぞれに時間をとらなければなりませんでした。どれもチャンピオンになることはできませんでしたが、ジングルと作文では2位と3位に入賞しました。どれだけ多くの課題を課せられたとしても、私たちは先生たちに文句を言うべきではありません。

どの課題も私たちのために出されたものであり、私たちがどれだけ・どこまで真面目に取り組み、やり抜くことができるかを試されているのです。私は私の学業を支援してくださる方々、そして、神様に本当に感謝しています。


Chito Narvasa くん

この1年間に勉強したことや学んだことを振り返るととても楽しく、ワクワクした日々だったなと思います。

自分がこれまでできないと思っていたことができることに気付くなど、たくさんの学びがありました。例えば、植物や野菜を育てることや授業中に先生の教えにしっかりと耳を傾けることです。先生方はどんなに僕の生活が乱れてもあきらめることなく、理解し、受け止めてくれました。

僕はたくさんの学びがあったことにとても感謝しています。そして、たくさんの友達と出会えたことも嬉しいです。学校の先生たちのおかげでこの1年を無事に修了することができたことにとても感謝しています。


皆様のおかげでGPWはPreciousさんとChitoくんが学校に継続していけるようにサポートしています。ありがとうございます。

2016年3月3日木曜日

視覚障害者の工場見学会  2日目



翌日(21日)岩出駅からJR在来線で橋本駅まで移動して、橋本駅から南海電鉄の特別列車「天空」(写真)に乗った。別途510円の指定券が必要であるが、見晴らしがよいので満足したが、はたして視覚障害者には如何なものか?急勾配の上りとカーブの連続なので、悲鳴のようにレールがきしんでいた。極楽橋からロープウェイに乗り換えて高野山へ。ここからバスに乗って、町の中心の千手院橋まで移動した。既に12時になっていたので、休憩が寺昼食をとった。しばしの自由時間のあとは、ガイドさんにお願いをして金剛峯寺の見学を行った。事前に責任者の方に連絡を入れておいていただいたようで、お寺の中のものはことごとく、触らせていただいた。
ガイドさんは、視覚障害者に対応した経験があり、視覚障害者に対しての配慮が素晴らしかった。話の中で、今でも天皇家と高野山のつながりが非常に強いことを実感した。
196畳の大広間で休憩したが、開放感があり、広間の真ん中で寝っ転がったら天にも昇る気持ちになった。ガイドさん、6名の視覚障害者が全員感謝しています。ありがとうございました。
帰りは、南海特急「こうや」と新幹線を乗り継いで、東京に戻った。
団体行動は、何よりも苦手だったが、嫌な気分にもならずに楽しめることができた。
今回の工場見学で、趣旨に賛同していただいた石川郁子さん(視覚障害者)からご寄付を頂き、みなさんへ雑賀さんからのお土産とガイド料に充当させていただいた。ありがとうございました。
この工場見学に関しては、雑誌「視覚障害」4月号と点字毎日に掲載予定です。

2016年3月1日火曜日

視覚障害者の工場見学会 1日目





220日(土)、21日(日)の二日間にわたり、総勢12名(うち視覚障害者6名)で小旅行を楽しみました。東京からは僕を含めて4名でした。
20日(土)は、和歌山県紀の川市にある酒・酢の蔵元である九重雑賀の工場見学。21日(日)は、弘法大師が開山した高野山に行ってきました。
 九重雑賀では、社長以下全社員総出で対応していただきました。まずは、雑賀社長から酢の歴史を話していただき、その後、蔵に移動して酒蔵の見学、利き酒会を行いました。  
はじめに、蒸し米に麹菌を振りかけた麹を食しましたが、ミルクのような甘さが口に残るものでした。モロミを発酵させるタンク(高さ・直径共に3m程度)にはしごをかけて登らせてもらい、香りを嗅がせてもらいました。利き酒会では、雑賀さんが販売している全ての酒類のお酒(新酒です)を提供していただき、本来であれば「ハキ」という大きな灰皿のようなものに味わっては、吐いていくのですが、吐くともったいないので「ハキ」はどけといて、十数種類のお酒の香りと味を楽しみました。(写真)
その後、三十石の大木樽が数十個並んだ酢蔵に移動しました。酢は冷温下で作られるお酒と違い、1年を通して樽内は38度に保つ必要があります。そのために、むしろを巻いたり、蓋をしたりと温度管理には細心の注意を払います。樽には、水ともろみ(いわゆる酒かす)それに、うなぎ屋のたれのように創業時から継ぎ足され続けた「種酢」を加えて、120日間静置発酵させます。こちらも樽にはしごをかけて香りを楽しみました。(写真)
酒蔵と酢蔵は相性が悪く、酢蔵から酒蔵への移動は禁忌だそうです。よって、見学も酒蔵から酢蔵の行程でした。
その夜は、利き酒会で選ばれた8本のお酒と共に楽しい晩餐を開きました。



南海電鉄の特別列車「天空」、ロープウェイ、バスを乗り継いで高野山町にたどり着きました。
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