大浦ゴボウは平安時代、平将門の乱を鎮圧する前の戦勝祈願
の席で振舞われたとの伝承がある程古いゴボウ。その見た目
は強烈で育て方によっては4~5kgにもなり、ずんぐりし
た形で、真ん中に大きなスが入る。その見た目とは想像がつ
かないが、煮るとやわらかく、ホクホクの食感とゴボウの甘
味がとても美味しい。こういう見た目は悪いが味が良いので
今に残されてきた、ほとんど流通されない野菜に出会えるこ
とはなんともありがたいことでもある。
契約している農家さんが出荷用に作ってくれているが、先日
出荷先からの依頼でテレビ取材をお願いした(一昨日のお昼
に放送されました)。最初、今時期は昼間作業できる時間が
短く、忙しいので断って欲しいの言われたが、せっかくの機
会だし、短い時間ですむからと何とか受けてもらった。
私も付き添いで立ち会ったが、聞いていたより時間がかかり、
昼ごはんを食べそびれてお腹が空いていたこともあって、ず
っとご機嫌な状態で居る事はできなかった。
取材を受けてくれた生産者は時間が押して予定の作業ができ
なくなってしまったのにもかかわらず、終始ニコニコして接
していた。
私が不機嫌になった原因といえば、突き詰めれば自分の思い
通りにならなかったことに対してと、後から考えるとなんと
も小さい事であった。
やはり自分の思い通りにならない自然を相手に何十年も生き
てきた農家さんは大きいなあと実感させられたのでした。