伝え方が9割 佐々木圭一著 コミュニケーションに関してとても力強い本を読ませていただきました。 言葉はつくるもの、どう作られるかで心に残るのか忘れ去られてしまうのか決まってしまいます。
コミュニケーションに関する本は50冊以上読みましたが、最も素晴らしい本の3冊を選べと言われたら間違いなく佐々木さんの本がその一冊です。
強い言葉をつくる5つの技術というのがありましたが、その中で一番使いたいと思ったのが「ギャップ法」。(例は本より引用です。)
考えるな、感じろ ブルース・リー
死ぬことに意味を持つな。生きるんだ! 3年B組金八先生
ちっちゃな本が、でかいこと言うじゃないか。講談社文庫の広告
事件は会議室で起きているんじゃない!現場で起きてるんだ!! 踊る大捜査線
これは私の勝利ではない。あなたの勝利だ。オバマ大統領
いいたいことは後の部分なのですが、そこにあえて逆のこと・違うことを置き、言葉に大きなパワーを出します。
そして、その佐々木さんが本の中でギャップ法の素晴らしい例として引用されているのが以下です。
この時代に生きる 私たちの矛盾 ジョージ・カーリン (米コメディアン)
The Paradox of Our Time
http://www.truthorfiction.com/rumors/c/carlin.htm#.UUZkiVspwiA (英語はこちら)
ビルは高くなったが 人の気は短くなり
高速道路は広くなったが 視野は狭くなり
お金を使ってはいるが 得るものは少なく
沢山物を買っているが 楽しみは少なくなっている
家は大きくなったが 家庭は小さくなり
より便利になったが 時間は前よりもない
沢山の学位を持っても センスはなく
知識は増えたが 決断することは少ない
専門家は大勢いるが 問題は増えている
薬も増えたが 健康状態は悪くなっている
飲み過ぎ吸い過ぎ浪費し 笑うことは少なく
猛スピードで運転し すぐ怒り 夜更かしをし過ぎて 起きた時は疲れすぎている
読むことは稀で テレビは長く見るが 祈ることはとても稀である
持ち物は増えているが 自分の価値は下がっている
喋りすぎるが 愛することは稀であるどころか憎むことが多すぎる
生計の立て方は学んだが 人生を学んではいない
長生きするようになったが 長らく今を生きていない
月まで行き来できるのに 近所同士の争いは絶えない
世界は支配したが 内世界はどうなるのか
前より大きい規模のことはなしえたが より良いことはなしえていない
空気を浄化し 魂を汚し
原子核を分裂させられるが 偏見は取り去ることができない
急ぐことは学んだが 待つことは覚えず
計画は増えたが 成し遂げられていない
たくさん書いているが 学びはせず
情報を手に入れ 多くのコンピューターを用意しているのに
コミュニケーションはどんどん減っている
ファースト・フードで消化は遅く
身体は大きいが 人格は小さく
利益に没頭し 人間関係は軽薄になっている
世界平和の時代と言われるのに 家族の争いは絶えず
レジャーは増えても 楽しみは少なく
たくさんの食べ物に恵まれても 栄養は少ない
夫婦でかせいでも 離婚も増え
家は良くなったが 家庭は壊れている
忘れないでほしい 愛するものと過ごす時間を
それは永遠には続かないのだ
忘れないでほしい すぐそばにいる人を抱きしめることを
あなたが与えることができるこの唯一の宝物には1円もかからない
忘れないでほしい あなたのパートナーや愛する者に「愛している」
と言うことを 心を込めて
あなたの心からのキスと抱擁は傷をいやしてくれるだろう
忘れないでほしい もう会えないかもしれない人の手を握り
その時間を慈しむことを
愛し 話し あなたの心の中にあるかけがえなのない思いを分かち合おう
人生はどれだけ呼吸をし続けるかで決まるのではない
どれだけ心のふるえる瞬間があるかだ
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ギャップ法を意識して読みました、そしてその内容に心打たれました。
呼吸じゃない、心のふるえる瞬間を人生と呼ぶのですね。
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