前の会社で新人のときに出された課題図書「土と文明」。お正月久しぶりに読み返してみました。
内容は土の荒廃と文明の衰退の関連づけを過去の資料を元に論及した古典。文明が勃興する条件として食料など生活必需品を余剰に生産してくれる供給源が必要で、過去の文明(都市)が自然環境(土)を収奪し、供給源を荒廃させたことが文明の永久的衰退につながったとの説を史実何例か挙げて述べている。
いろいろな古代文明の衰退の話の中で、一番印象に残っているのがレバノンを中心に海上交易で栄えたフェニキュア人の話。
レバノン杉で知られる木材輸出で森林伐採、傾斜地から表土流出で土壌浸食が進む中、必要性を見通し、経費と重労働を無視して段丘を造成し、子孫の為に永久的基盤を確立しようと試みた人たちがいて、中には3000年経ったいまでも耕されている段丘が残っている。
しかし、土地保全の努力はあまりに少数で、結局の所、荒廃して文明が滅んでしまったとのこと。
いくら先見性があって、すばらしい考えでも広がりがなければ意味がないなあと思うのでありました。
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