ハクレンという魚ご存知だろうか?利根川水系に生息している中国からやってきた魚で、中国では一番養殖での生産量が多い魚でもありました。
中国では鯉と草魚とこのハクレンを一緒に養殖する方法が昔から行われており、草を食べる草魚には草を与え、有機肥料を少々入れるとプランクトンが沸いて中層でそれを食べるハクレンが育ち、残り物で低層に居る鯉も一緒に育つという、ほとんど餌のいらない、動物性タンパクの食料増産方法としては大変優れたものなのでした。
世界最大の魚類ジンベイザメも食物連鎖で低層のプランクトンを直接利用できる魚、ハクレンもプランクトンを餌とするので大きくなるのにはとても有利な魚なのでした。
これと比べ、日本で行われている高級魚ハマチの養殖ではハマチ1kg育てるのに魚肉8kgも必要な、いわば食料を減らす漁業。
よくレスターブラウン氏が言う肉1kg生産するのに必要な穀物量は牛8kg、豚4kg、鶏2kgと紹介されるが、ハマチ養殖は陸上動物で言えばライオンやトラ肉を生産するようなものかもしれません(食用として利用されない魚肉を美味しいお肉に変えてくれるので、赤潮発生しないぐらい適度にあるのはいいと思いますけど)。
一瞬水産仕入れの仕事をやっていた時があり、ハマチの養殖魚も扱い商品に含まれていました。個人的には積極的に扱いたいとは思いませんでしたが、お仕事なので気持ちを切り替えて。
しかし、その反動でか、日本で中国式養殖を導入してハクレンや鯉も扱ってやる!と密かに企んでいました。
当時、鯉の生産量日本一だった霞ヶ浦にある水産試験場に話を聞きに行くと、霞ヶ浦では養殖するまでもなく、家庭排水の栄養でプランクトン(アオコ)が沸いてハクレンがよく育ち、一時中華街方面に販売していたが、アオコ報道でイメージ悪くなり、今では餌や肥料向け魚粉にしかならないと説明受けました。
あ~日本は世界から沢山食料輸入できて、沢山食料捨てられる国だったんだっけねぇ。消費者のニーズも考えずに自分本位の事を考えてしまったものだと一瞬にして夢から覚めたのでした(自分でも回転寿司でもしハクレンとハマチ回ってたら間違いなくハマチ選ぶしね)。
先日農業新聞にハクレンを効率よく堆肥にできる技術を開発した(魚粉は手間かかって高くつくようだ)という記事が載っていて昔途上国ボケしていたときの事を思い出しました。
害魚扱いされているハクレン、富栄養化した川や湖を綺麗にしてくれてありがとう!最近じゃ魚粉としての需要もなくなっちゃって、せめて堆肥の原料としておいしい野菜になってください。


